2025年12月3日 更新!
外壁塗装の耐久年数は何年?塗料別寿命ランキングと長持ちさせるコツを解説
マイホームを建ててから10年ほど経つと、「そろそろ外壁塗装をしたほうがいいのかな?」と考える方も増えてきます。 しかし実際には、「塗料によってどれくらい長持ちするのか」「10年で本当に塗り替えが必要なのか」「どんな塗料を選ぶとお得なのか」など、疑問を持つ方が多いのではないでしょうか。 そこで、本記事では、外壁塗装の耐久年数についての正しい知識を解説します。 塗料別の寿命ランキングや、塗装を長持ちさせるコツまで、外壁塗装を検討している方が知っておきたいポイントをすべてまとめました。 外装塗装の塗り替えについてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。 外壁塗装の耐久年数の基礎知識と確認ポイント 「耐久年数」は、建物の保護効果が持続する期間を示すため、塗り替え計画を立てるうえでも気になるポイントでしょう。 ここでは、外壁塗装の耐久年数について見ていきましょう。 外壁塗装の耐久年数とは? 外壁塗装の「耐久年数」とは、塗膜(塗料の保護膜)が本来の性能を保ち続けられる期間を指します。 紫外線や雨風、温度変化などの外的要因によって、塗膜は少しずつ劣化していきます。定期的な塗り替えをおこなうことで、外壁材自体の寿命を延ばし、美観と防水性能を維持できます。 耐久年数は、使用する塗料の種類や施工の質、立地環境によって異なります。例えば海沿いの家や日当たりの強い地域では、劣化が早まる傾向があります。「塗料選び」と「施工技術」の両方が耐久性を左右します。 一般的な外壁塗装の寿命は10年? 外壁塗装は「10年ごとに塗り替え」といわれることが多いですが、高性能塗料が普及した時代においては10年以上持つ塗料もあります。 「10年」という数字は、かつて主流であったアクリル塗料や、比較的安価なウレタン塗料の耐久年数に由来しています。 現在は、外壁塗装の主流となっているシリコン塗料や、さらに高性能なフッ素塗料、無機塗料を使用すれば、10年を大きく超える耐久性を実現できます。 「10年」という数字は、あくまで劣化が目立ち始めるひとつの目安であり、最新の塗料の進化を考慮すれば、必ずしも10年で塗り替え必須ではありません。高性能塗料を選択することで、初期費用は高くなりますが、塗り替えサイクルが長期化するため、建物の生涯メンテナンスコストは削減できるというメリットがあります。 外壁塗装の【塗料別】耐久年数ランキング 外壁塗装の寿命を決める大切な要素は、使用する塗料の種類(グレード)です。塗料の主成分が持つ耐候性によって、塗膜が紫外線や雨風に耐えられる期間が異なります。 ここでは、現在市場で代表的に使用されている塗料を、耐久年数順にランキング形式で紹介します。長期的なメンテナンス計画を立てる際の参考にしてください。 1位 無機塗料|最長25〜30年の超高耐久タイプ 無機塗料は、ガラスやセラミックなど「無機成分」を多く含む塗料で、紫外線による劣化がほとんどありません。 耐用年数20年以上を実現できる数少ない塗料で、メンテナンス頻度を抑えたい方に最適です。 ただし、塗膜が硬いため施工技術が求められます。信頼できる業者に依頼することが大切です。 2位 フッ素塗料|耐久年数15〜20年で長期安心 フッ素塗料は、航空機や高層ビルでも使われる高性能塗料です。紫外線や酸性雨に強く、汚れがつきにくい特徴があります。 価格は高めですが、再塗装までの周期が長いため、トータルコストで見ると経済的です。 3位 ラジカル塗料|コスパと耐久性のバランスが人気 ラジカル塗料は、紫外線による劣化を抑える「ラジカル制御技術」を採用した最新塗料です。 耐久年数は13〜16年程度で、コストと耐久性のバランスが良く、近年人気があります。 4位 シリコン塗料|標準的な耐用年数10〜15年 シリコン塗料は、現在最も普及している塗料のひとつです。耐久性・価格・仕上がりのバランスが優れており、外壁・屋根どちらにも使われます。 一般的な耐久年数は10〜15年で、コストパフォーマンスからも現実的な選択肢として評価されています。 5位 ウレタン塗料・アクリル塗料|リフォームや短期リペア向き ウレタン塗料やアクリル塗料は価格が安く、DIYや部分補修などに適していますが、耐久年数は5〜10年程度と短めです。 「とりあえず見た目を整えたい」「短期間だけもたせたい」というケースに向いています。 外壁塗装の耐久年数を超えてしまった場合のリスクと対処法 塗膜の寿命を超えて劣化が進行すると、外壁材を守る機能が失われ、建物全体に深刻なダメージを与えることになります。 塗膜の寿命を超えた状態とは、防水性能が失われ、外壁材の内部、さらには構造体まで水分が侵入する恐れがある、危険な状態です。 ここでは、具体的な劣化サインと、放置した場合のリスク、そして適切な対処法について詳しく解説します。 チョーキング・ひび割れ・コケなどの劣化サイン 外壁の塗膜が本来の性能を失い始めると、目に見える形で様々なサインが現れます。 劣化サイン 状態とメカニズム リスク チョーキング現象 塗膜の主成分である樹脂が紫外線によって分解され、顔料(色材)が粉状になって表面に浮き出る現象です。外壁を触ると白い粉が手につきます。 塗膜の保護機能が失われ始めている初期サイン。防水性が徐々に低下しています。 ひび割れ 髪の毛ほどの細いクラックから、構造体まで影響を及ぼす構造クラックまであります。 ひび割れから雨水が浸入し、外壁材の内部や建物の構造を腐食・劣化させる原因となります。 コケ・藻・カビ 北面や日陰、湿気が溜まりやすい場所に発生します。塗膜が水分を弾く力を失い、常に水分を含んだ状態になっている証拠です。 塗膜の防水性が著しく低下しており、バイオ汚染が外壁材の劣化をさらに加速させます。 放置するとどうなる?修繕費が高くなる理由 外壁の劣化サインを「まだ大丈夫」と放置し続けることは、将来的に修繕費を大幅に高騰させる要因となります。 【放置による深刻なリスク】 内部への浸水・腐食:ひび割れなどから浸入した雨水が、外壁材の裏側や柱などの構造材を腐食させます。木造住宅の場合はシロアリの発生リスクも高まります。 外壁材の損傷:外壁材(サイディングボードなど)自体が水分を吸収し、乾燥と吸水を繰り返すことで、反りや膨張、剥離といった深刻なダメージを受けます。 劣化を放置した結果、再塗装ではなく、外壁材の「張り替え工事」や「重ね張り(カバー工法)」が必要になると、足場代や廃材処理費、新しい外壁材の費用などが加算され、塗装工事の数倍に及ぶ高額な費用が発生します。 早めの再塗装(予防的メンテナンス)は、建物を長寿命化させるだけでなく、結果的に建物の生涯コストも抑えられるのです。 外壁塗装の耐久年数を超えてしまった場合の対処法 耐久年数を超え、上記のような劣化サインが見られた場合は専門家による正確な診断に基づいた、適切なメンテナンスおこなってもらいましょう。具体的な対処のステップは以下の通りです。 ①現状の把握 自己判断は避け、専門業者に連絡し、外壁全体の劣化状況や下地の状態を詳細にチェックしてもらいます。 ②適切な工法の選択 診断結果に基づき、軽度なら再塗装(補修を含む)、重度なら重ね張りや張り替えなど、劣化状況に応じた最適な工法を業者と相談します。 ③見積もりの比較 複数の業者から見積もりを取得し、工事内容と使用する塗料のグレード、費用を比較検討します。価格の安さだけで判断せず、施工内容の信頼性を重視しましょう。 ④工事の実施 劣化は進行し続けるため、診断・検討後はできるだけ早く工事を実施することが、建物のダメージ拡大を防ぐ最善の策となります。 外壁塗装を耐久年数より長持ちさせる5つのコツ 外壁塗装のカタログに記載されている耐久年数は、あくまで理想的な条件下での目安です。実際の外壁塗装の寿命は、施工後の日々のメンテナンスや、建物の立地環境、最初の塗料選びによって大きく変わります。 ここでは、外壁塗装を効果的に保護し続けるための具体的な5つのコツを見ていきましょう。 耐久性の高い塗料を使う 外壁塗装の耐久性を決める重要な要素は、使用する塗料のグレードです。耐久性の高い塗料を選ぶことは、塗り替えサイクルを長期化させ、結果的にトータルメンテナンスコストを抑えることにつながります。 フッ素塗料や無機塗料の選択:シリコン塗料に比べて初期費用は高くなりますが、フッ素系塗料は15~20年、無機系塗料は20年以上の高耐久性を持ちます。とくに20年以上の長期的なメンテナンス計画を立てる場合は、高グレード塗料の選択がおすすめです。 遮熱・低汚染機能の付加:紫外線による劣化を防ぐ遮熱機能や、雨で汚れを洗い流す低汚染機能を持つ塗料を選ぶことで、塗膜自体を外部ストレスから守り、寿命を延ばす効果も期待できます。 外壁材(サイディング・モルタル)に合った塗料を選ぶ いくら高性能な塗料を選んでも、外壁材と塗料の相性が悪ければ、早期に塗膜の剥離や膨れが発生し、耐久年数が短くなります。 最近の窯業系サイディングは吸水性が高いため、塗膜に通気性がないと内部の湿気を逃がせず、塗膜の膨れや剥離の原因となるのです。適度な通気性を持ち、サイディングの動きに追従できる塗料を選ぶ必要があります。 モルタル壁の場合は、モルタル壁に発生しやすいひび割れ(クラック)に対応するため、塗膜が伸びる性質を持つ弾性塗料を選ぶといいでしょう。ひび割れの再発を予防し、内部への水の浸入を防ぐことが可能です。 また、上塗り塗料の性能を最大限に発揮させるには、外壁材の状態(劣化度、素材)に合わせた適切な下塗り材を選ぶことも重要です。 技術力のある塗装業者に依頼する 外壁塗装の耐久性は、塗料の質と職人の技術が大切ともいわれます。いくら良い塗料を使っても、職人の技術が低ければ本来の性能を発揮できず、耐久年数が短くなります。 たとえば、塗装の土台となる下地処理(高圧洗浄、ひび割れ補修、ケレンなど)は、塗料の密着性を左右する最も重要な工程です。手を抜かずに丁寧に行う業者が、耐久性の高い仕上がりを実現します。 いのペンでは、自社施工・国家資格保有職人による丁寧な施工で、塗料の性能を最大限引き出し、確かな耐久性を提供しています。 定期点検・メンテナンスで耐用年数を延ばす 外壁塗装は一度きりの工事ではありません。施工後も継続的な点検と軽微なメンテナンスをおこなうことで、外壁塗装の寿命はさらに延びます。 5年ごとの点検実施:施工後も5年ごとに点検をおこなうことで、初期のチョーキングや小さなひび割れなどの劣化を早期に発見し、大掛かりな補修になる前に対処できます。 軽微な補修の実施:シーリング材の小さな割れや、塗膜の初期の剥がれなど、軽微な補修を放置しないことで、水の浸入を防ぎ、塗膜全体の耐久性を維持できます。 トップコートの再塗布:高耐久性の塗料でも、紫外線による表面の劣化は起こります。寿命の終盤にトップコートを再塗布するだけでも、数年の延命効果が期待できる場合があります。 環境条件(気候・立地)にあった塗料を選ぶ 建物の立地環境は、塗膜へのストレスを左右します。環境条件を考慮せずに塗料を選ぶと、耐久年数よりも早く劣化が進んでしまいます。 沿岸部・南向きの壁:紫外線や潮風による塩害の影響を強く受けるため、耐候性と防汚性に優れたフッ素塗料や無機塗料を選ぶと効果的です。また、通常より早めの点検が必要です。 日陰・北面:湿気によるカビ・コケの発生リスクが高いため、防カビ・防藻性能に特化した塗料や、透湿性(湿気を排出する性能)が高い塗料を選ぶことが重要です。 まとめ 外壁塗装の耐久年数は「塗料の性能」「施工の質」「メンテナンス」の3要素で大きく変わります。 長く快適に暮らすためには、安さだけでなく、信頼できる施工業者選びが何より重要です。 いのペンでは、国家資格保有の職人も多く在籍しております。丁寧に施工し、自社保証で安心を提供しています。 外壁や屋根の塗装を検討している方は、まずは無料診断からお気軽にご相談ください。
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