外壁塗装で失敗しないために!よくあるトラブルと信頼できる業者の見分け方
外壁塗装は、家の美観を保ち、建物を守るために欠かせないメンテナンス工事です。
しかし実際には、「思っていた色と違う」「すぐに塗膜が剥がれた」「高額な追加請求をされた」など、外壁塗装に関するトラブルも多く見られます。
外壁塗装は専門知識が求められるため、業者任せにしてしまいがちですが、最低限の基礎知識を持つことでトラブルの大半は防ぐことが可能です。
そこで、本記事では、外壁塗装でよくあるトラブル事例や失敗の原因を解説し、信頼できる業者を見分けるポイントまで詳しく紹介します。
これから塗装工事を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 外壁塗装のトラブルはなぜ起きる?失敗を防ぐための基本知識
- 外壁塗装で起こりやすいトラブルの種類と原因
- 塗装の劣化や施工不良が起きるメカニズムを理解しよう
- 知っておきたい外壁塗装の耐久性とメンテナンス時期の目安
- 実際にあった外壁塗装トラブル事例
- 色ムラ・塗り残しなどの「見た目トラブル」
- 塗料がすぐ剥がれた!耐久性トラブルの実例
- 見積もり金額と請求金額が違う金銭トラブル
- 近隣への配慮不足で起こる苦情・騒音トラブル
- 外壁塗装のトラブルが起きたときの相談窓口と対応方法
- 外壁塗装トラブルを相談できる公的機関(消費者センター・国民生活センター)
- 弁護士に相談すべきケースと費用の目安
- 24時間対応のトラブル相談窓口を活用する方法
- トラブルを未然に防ぐために外壁塗装業者を見分けるポイント
- 現地調査や見積もりの説明が丁寧な業者を選ぶ
- 資格・実績・口コミ・施工事例をチェックする
- 保証内容・アフターサービスが明確な会社を選ぶ
- 相見積もりを嫌がらない業者は信頼できるサイン
- まとめ
外壁塗装のトラブルはなぜ起きる?失敗を防ぐための基本知識
外壁塗装は、建物を紫外線や雨風から守り、美観を保つために欠かせないメンテナンス工事です。しかし、なかには「塗装がすぐに剥がれた」「費用が高額だった」「業者の説明と違った」など、数多くのトラブルが発生しています。
とくに初めて塗装工事を依頼する場合、知識不足や価格重視の判断が原因で後悔するケースも少なくありません。
トラブルを防ぐ第一歩は、なぜ起きるのかを理解することです。外壁塗装の仕上がりには、素材・塗料・施工方法・職人の技術・気象条件など、複数の要素が複雑に関係します。どれかひとつでも欠けると、仕上がりや耐久性に影響してしまうのです。
ここでは、よくある原因と対策を詳しく解説します。
外壁塗装で起こりやすいトラブルの種類と原因
外壁塗装のトラブルは、大きく以下の4つに分類されます。
1.仕上がりに関するトラブル
色ムラ、塗り残し、ツヤの不均一など。
原因は、塗料の攪拌不足、乾燥時間の短縮、下地処理不足などです。
2.耐久性に関するトラブル
塗装後すぐに剥がれる、ひび割れが再発する。
原因は、下地の劣化を放置したまま塗装したり、塗料選びを誤ったりするケースが多いです。
3.費用・契約トラブル
見積もりより高い金額を請求された、契約内容と異なる施工をされたなど。
書面での契約が曖昧な場合に起こりやすいため、契約書・見積書の細部確認が重要です。
4.近隣トラブル
工事音・塗料の臭い・飛散などが原因で苦情が発生します。
事前の挨拶や養生対策を怠る業者は要注意です。
信頼できる業者ほど「施工前の説明・現地調査・写真付きの報告」を徹底しています。安さだけで判断せず、説明の丁寧さと対応力を基準に選びましょう。
塗装の劣化や施工不良が起きるメカニズムを理解しよう
外壁塗装の仕上がりは、下地処理の丁寧さなど施工業者の技術に左右されます。
外壁にはホコリ、カビ、古い塗膜などが付着しており、きちんと落とさないと新しい塗料が密着しません。高圧洗浄や補修といった工程を省くと、塗料が短期間で剥がれてしまうのです。
また、塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3工程が基本です。塗料ごとに適正な乾燥時間があり、短縮すると塗膜内部に水分が残り、膨れやひび割れの原因になります。
気温5℃以下や湿度85%以上の環境で施工すると密着不良が起きやすいため、施工時期の見極めも重要です。
知っておきたい外壁塗装の耐久性とメンテナンス時期の目安
塗料の寿命は種類や環境条件によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
アクリル塗料:6~8年(低価格だが耐久性が低い)
ウレタン塗料:8〜10年(柔軟性があり、細部塗装向き)
シリコン塗料:10~15年(コスパに優れ、最も人気)
フッ素塗料:15〜20年(耐候性が高く、高層建築にも使用)
無機塗料:20〜25年(最高クラスの耐久性・高価)
外壁の状態を見極めるポイントとして、チョーキング(表面の粉化)・ひび割れ・色あせなどが挙げられます。劣化のサインが出たら、外壁塗装の塗り替え時期です。
定期的な点検と、塗料メーカーの推奨年数を参考に計画的にメンテナンスをおこないましょう。
実際にあった外壁塗装トラブル事例
トラブル事例を知ることは、ご自身の工事で同じ失敗や被害を防ぐための効果的な予防策となります。
ここでは、外壁塗装で多く見られる、代表的な4つのトラブル事例と具体的な原因、対策を解説します。
色ムラ・塗り残しなどの「見た目トラブル」
「イメージと違う」「仕上がりが雑だ」と感じる見た目に関するトラブルは、施主様にとって大きなストレスとなるでしょう。
【具体的な事例と原因】
- 色ムラの発生:塗料の希釈(薄め方)が不適切であったり、職人の技術不足で均一に塗れていない場合に起こります。
- 塗り残し:軒天の端、サッシ周り、配管の裏など、細部や複雑な箇所での塗り残しが見られるパターンです。
- 色がイメージと違う:小さな色見本帳(A4サイズ以下)のサンプルだけで判断してしまった場合、実際に外壁の広範囲に塗ったときに見え方が大きく変わってしまいます。下地の色が透けて影響している場合もあります。
【予防策】
契約前にA4サイズ以上の大きな色見本や、可能であればカラーシミュレーションを利用し、日当たりや角度による見え方を確認しましょう。
業者の作業報告体制を確認し、施工中の写真を定期的に共有してもらうのも有効な手段です。
塗料がすぐ剥がれた!耐久性トラブルの実例
施工後まもなく(1年以内)塗膜が剥がれたり、膨れたりする現象は、明らかな施工不良のサインです。
【具体的な事例と原因】
- 剥がれ・膨れ:塗装工程の初期である下地処理を怠ったことが最大の原因です。古い塗膜や汚れが残った上から塗ると、塗料が密着しません。
- 規定塗膜厚不足:塗料の希釈率が規定よりも高すぎた(薄めすぎた)ため、塗膜が薄くなり耐久性が著しく低下した場合に起こります。
- 乾燥不足:塗料には各工程で守るべき乾燥時間が定められています。守らずに上塗りを重ねた結果、塗膜の密着性が損なわれます。
【予防策】
契約時に保証書の有無、保証期間(5年~10年が目安)、保証の適用範囲を必ず確認し、書面で受け取りましょう。
見積もり金額と請求金額が違う金銭トラブル
外壁塗装は工事内容が専門的で見えにくいため、「言った言わない」や「追加費用」に関する金銭トラブルが多発します。
【具体的な事例と原因】
- 追加費用請求:見積もり時には含まれていなかった足場代、高圧洗浄費、養生費、または「予想外の補修費」などを別途請求される。
- 相場より極端に安い見積もり:集客のために意図的に安価な見積もりを提示し、契約後に「必要な工程」として次々と追加料金を発生させる手口です。
- 費用内訳の不明確さ:「塗装工事一式」など、詳細な内訳が書かれていないために、どこまでが契約範囲かわからなくなる場合があります。
【予防策】
相見積もりを取り、適正価格を把握します。
契約書には「見積もりに含まれるすべての内容」と「追加料金が発生する具体的な条件」を必ず明記してもらいましょう。
近隣への配慮不足で起こる苦情・騒音トラブル
工事の質ではなく、工事中のマナーや配慮不足が原因で近隣住民との関係が悪化し、施主様が板挟みになるケースです。
【具体的な事例と原因】
- 塗料の飛散:塗料やシンナーの臭気、または塗料が風で飛び、近隣の車や洗濯物、植栽を汚損してしまうケースです。
- 騒音:早朝や夜間の高圧洗浄、大きな話し声、ラジオなどの音で苦情に発展します。
- 養生不足:駐車スペースや通路の確保など、近隣住民の生活導線への配慮が不足している場合に怒ります。
【予防策】
契約前に、「工事前の近隣への挨拶回り」や「飛散防止ネットの徹底」、「低臭塗料の使用可否」など、近隣対策の具体的な内容を業者に確認する。
優良業者は、挨拶の範囲やタイミングを施主様と相談し、書面で周知するなど、丁寧に対応します。
外壁塗装のトラブルが起きたときの相談窓口と対応方法
万が一外壁塗装にトラブルが起きた場合、冷静に記録を残し、第三者機関に相談することが重要です。
ここでは、トラブルが起きた時の相談窓口と対応方法について紹介します。
外壁塗装トラブルを相談できる公的機関(消費者センター・国民生活センター)
全国の消費生活センターでは、業者との契約トラブルや施工不良について無料で相談できます。消費者ホットライン(188)は、最寄りのセンターにつながる窓口です。
問題をひとりで抱え込まず、早期に相談することで被害を最小限に抑えられるでしょう。
業者との契約トラブル(強引な勧誘、不当な高額請求、解約の可否など)や、施工不良に関する業者との交渉が難航しているケースでも相談可能です。
専門の相談員が無料で相談に応じ、中立的な立場で問題解決のためのアドバイスやあっせん(仲介)をおこなってくれます。問題をひとりで抱え込まず、早期に相談することで、被害の拡大を防げる可能性が高まるでしょう。
弁護士に相談すべきケースと費用の目安
損害額が大きい場合や、法的な措置が必要な状況では弁護士への相談を検討しましょう。
【相談すべきおもなケース】
- 高額な返金請求や損害賠償請求が絡む場合
- 裁判を視野に入れた対応が必要な場合
- 業者側が話し合いに一切応じない、または悪質な対応を続けている場合
- 契約書や証拠の精査が必要な場合
費用の目安は、初回相談料が30分あたり5,000円~10,000円程度が相場です。法テラスや自治体が提供する無料法律相談を利用するのも有効です。
正式に依頼した場合、着手金、成功報酬などがかかります。まずは無料相談で費用の見積もりを確認しましょう。
24時間対応のトラブル相談窓口を活用する方法
最近では、24時間受付のトラブルサポートやLINE相談も増えています。
施工直後に塗膜の剥がれ、著しい色ムラ、雨漏りなどの異常を感じた場合は、すぐに写真や動画で記録を残し、できるだけ早く相談しましょう。時間が経つと因果関係の証明が難しくなることがあります。
トラブルを未然に防ぐために外壁塗装業者を見分けるポイント
信頼できる業者を見極めるには説明の透明性・実績・保証の3点を確認することが基本です。
ここでは、信頼できる外壁塗装業者を見分けるポイントについて、見ていきましょう。
現地調査や見積もりの説明が丁寧な業者を選ぶ
現地調査では、外壁の状態を写真付きで説明してくれるかどうかが大切です。
調査が短時間で終わり、外壁の状態について説明がない業者は、劣化状況を正確に把握していない可能性があります。見積もりの説明が丁寧でない業者には、注意しましょう。
【チェックポイント】
- 現地調査の結果を口頭だけでなく、写真付きで、外壁のひび割れ(クラック)や劣化の状態を具体的に説明してくれるか確認しましょう。
- 丁寧な調査にはそれなりの時間(1~2時間程度)が必要です。短時間で終わり、劣化状況の説明が曖昧な業者は、正確な診断に基づいていない可能性があります。
- 見積もりの内訳が「一式」ではなく、使用する塗料の製品名・メーカー名、塗布量、塗る回数、足場代などが細かく記載されているかチェックしましょう。
資格・実績・口コミ・施工事例をチェックする
建設業許可証や塗装技能士などの資格は信頼の証です。
口コミでは「説明が丁寧」「報告がしっかりしていた」といった点に注目しましょう。
【技術的な信頼性の証】
- 建設業許可証:一定規模以上の工事をおこなうために必須。
- 塗装技能士:塗装の専門知識と技術を持つ職人の資格。
- 外装劣化診断士:劣化状況を正確に診断する専門資格。
【実績と評判】
- 施工事例:自宅と同じエリアや同じ建材での実績が豊富か確認しましょう。
- 口コミ:「説明が丁寧」「近隣への配慮(挨拶)があった」「報告がしっかりしていた」など、工事の過程に関する評価に注目しましょう。
保証内容・アフターサービスが明確な会社を選ぶ
工事後の万が一に備える「保証」は、業者の品質に対する自信の表れといえます。。
【確認すべきこと】
- 保証期間:塗膜の剥がれなど、工事の品質保証は一般的に5〜10年が目安です。
- 保証書:書面で発行されるか、保証の対象範囲が明確に記載されているかチェックしましょう。
- アフターサービス:定期点検の有無と、内容を必ず確認しましょう。
相見積もりを嫌がらない業者は信頼できるサイン
複数の業者を比較検討することは、適正価格と施工内容を把握するうえで有効です。
相見積もりを歓迎し、「他社の見積もりと比較してください」という業者ほど、自社の価格や施工品質に自信があり、誠実であると言えます。反対に、他社の見積もりを極端に批判したり、即決を強く迫る業者は、契約を急ぐあまり、説明や施工が不十分になる可能性があるため注意が必要です。
まとめ
外壁塗装のトラブルを防ぐためポイントは、「正しい知識」と「信頼できる業者選び」です。業者選びの際は施工内容・見積もり・保証の3点をしっかり確認し、安さだけで判断しないことが大切です。
また、塗料や施工方法を理解し、定期的なメンテナンスをおこなうことで、家の寿命を延ばすことが可能です。トラブルを未然に防ぎ、納得のいく塗装を実現するために、正しい情報と信頼できるパートナーを選びましょう。
いのペンは外壁塗装・屋根塗装の専門店として、地域密着型の安心対応をおこなっています。
現地調査は営業スタッフが丁寧におこない、経験豊富な職人が調査内容を踏まえたうえで施工の計画から完工まで一貫して担当します。お見積もりの内訳も分かりやすく丁寧にご説明しますのでご安心ください。
初めての外壁塗装で不安がある方や、他社の見積もりに疑問を感じている方も、いのペンの無料診断・相談サービスを利用してみてください。
ぜひ、信頼できる業者と共に、長く快適に暮らせる住まいづくりを進めていきましょう。






