外壁塗装の費用相場は?失敗しないための費用の抑え方と注意点を紹介
外壁塗装は、家の耐久性を高め、雨風や紫外線から建物を守るための重要なメンテナンスです。とくに日本の気候では、長期間建物を維持するために定期的な塗り替えが欠かせないでしょう。
しかし、外壁塗装にはまとまった費用がかかるため、事前に相場や費用の内訳を理解しておくことが必要です。
そこで今回は、外壁塗装の費用相場や、費用を抑えるためのポイント、施工業者を選ぶ際の注意点などを解説します。ご自宅の外壁塗装を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- ■外壁塗装の費用相場
- 30坪・40坪の価格目安
- 費用は家の形や大きさによって変わる
- 住んでいる地域や施工時期でも費用は変動する
- ■外壁塗装の費用を増減させる要素とは
- 足場設置費用
- 高圧洗浄と下地補修
- 塗料代と塗布回数、色数による違い
- 付帯工事費
- 人件費・諸経費
- ■外壁塗料の種類と価格
- 塗料の種類と耐用年数の目安
- 外壁塗料の価格と耐用年数
- 機能性塗料の費用と効果
- 外壁材との相性も重要
- ■外壁塗装の費用を抑えるポイント
- 複数業者から相見積もりを取る
- 塗料の種類と耐用年数を検討する
- 補助金や助成金の活用
- 外壁塗装専門の会社に依頼する
- ■外壁塗装と屋根塗装の同時施工がおすすめ
- 足場代を節約できる
- 工期が短縮できる
- 塗料の色やデザインを統一できる
- ■信頼できる業者の選び方と注意点
- 現地調査の確認がされているかチェック
- 見積もり書の詳細をチェック
- 保証内容とアフター対応をチェック
- 激安業者には注意
- ■まとめ
■外壁塗装の費用相場
外壁塗装をおこなう際の費用は、建物の面積や形状、塗料の種類、施工内容によって異なります。
一般的な戸建て住宅の場合、外壁塗装のみで100万前後が目安です。屋根塗装を同時におこなう場合は、さらに20万円~30万円程加算されることが多いでしょう。
ここでは、外装塗装の費用相場について見ていきましょう。
30坪・40坪の価格目安
平均的な戸建て住宅の延べ床面積は、30坪~40坪ほどです。坪数ごとの外装塗装目安価格は以下になります。
坪数 | 外壁塗装のみ | 外壁+屋根塗装 |
20坪 | 約40~90万円 | 約70万~120万 |
30坪 | 約60~100万円 | 約90〜130万円 |
40坪 | 約80~130万円 | 約110〜160万円 |
50坪 | 約100~160万円 | 約130万~190万 |
※建物の形状や付帯工事の有無によって価格は前後します。
費用は家の形や大きさによって変わる
外装塗装では、建物の面積が大きくなるほど施工面積が増えるため、費用も上がります。また、2階建てや屋根勾配が急な建物など足場の設置が複雑になる場合は、さらに費用が上乗せされます。
施工面積を正確に測ることが見積もりの正確性につながるでしょう。
住んでいる地域や施工時期でも費用は変動する
お住まいの地域によっても費用相場は異なり、都市部では人件費や材料費が高くなる傾向があります。
また、春~秋の繁忙期は割引が少なく、冬季や梅雨などの閑散期に依頼すると費用を抑えられる場合があります。まずは、お住まいの地域の相場を把握しておきましょう。
■外壁塗装の費用を増減させる要素とは
外壁塗装の費用を決める要素は、「坪単価 × 面積」だけではなく、工事内容や建物の状況、施工方法によって変わるため、各費用項目を理解しておくことが大切です。
ここでは、外壁塗装の費用が高くなる要素として代表的な例を紹介します。
足場設置費用
外壁塗装や屋根塗装では、高所作業が必要なため足場の設置が必須です。
足場費用は施工面積や建物の高さに応じて変わりますが、30坪の戸建てで15万前後が一般的です。外壁と屋根を同時に塗装する場合は、足場を共有できるためコストを抑えられます。
高圧洗浄と下地補修
塗装の前には、汚れや古い塗膜を落とす高圧洗浄がおこなわれます。また、ひび割れや劣化した箇所の下地補修も必要です。
高圧洗浄は約1万~4万円、下地補修はひび割れや欠損の状態、補修箇所の数によって必要な作業が大きく変わります。補修内容によっては、外壁塗装全体の費用に影響することもあるため、事前に工程詳細を業者に確認しておくと安心でしょう。
塗料代と塗布回数、色数による違い
外壁塗装では、塗料の種類や塗り回数、使用する色の数によって費用が変わります。
塗り回数は基本的に下塗り・中塗り・上塗りの3回が標準で、耐久性や仕上がりを左右する重要な工程です。
また、外壁をツートンカラーにするなど複数の色を使うと、マスキングや塗り分け作業が増えるため費用が高くなる傾向があります。理想のデザインと予算のバランスを考え、施工前に業者へ手間や追加費用について確認しておくと安心でしょう。
付帯工事費
雨樋、破風、軒天などの外壁以外の付帯部分も塗装する場合、追加費用が発生する場合が多いです。
雨樋、破風、軒天、ベランダ手すりなどの塗装費用は、2万円~10万円程度が目安です。
人件費・諸経費
施工業者の人件費や現場管理費、交通費なども外壁塗装の工事費に含まれます。
人件費は施工規模や地域によって変動しますが、全体費用の30%前後を目安に見積もられることが多いです。また諸経費には、材料の運搬費用や廃棄物処理費用なども含まれます。
■外壁塗料の種類と価格
外壁塗装で使用する塗料は、耐久性や価格、機能性によって、さまざまな種類があります。選択した塗料が、外壁塗装の費用や塗り替えの頻度、住宅の美観にも影響するため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
ここでは、外壁塗装によく使われる塗料について見ていきましょう。
塗料の種類と耐用年数の目安
- アクリル塗料:安価で施工しやすいが耐久年数は短く、3〜8年程度。費用を抑えたい場合に選ばれることがありますが、近年は外壁には使われることは少ないです。
- ウレタン塗料:柔軟性があり塗りやすいが、耐久性はシリコン塗料に劣ります。耐用年数は5〜10年程度。
- シリコン塗料:コストパフォーマンスが高く、耐久性も良好で汚れにくいです。耐用年数は7〜15年で、外壁塗装で人気の塗料です。
- フッ素塗料:耐久性が高く、汚れや紫外線に強い塗料です。耐用年数は12〜20年程度ですが、費用は高めです。
- ラジカル塗料:近年人気が高まっている塗料で、美観を長く保てるのが特徴です。耐用年数は8〜16年程度で、フッ素よりは手頃な価格の塗料です。
- 光触媒塗料:耐候性・耐久性に優れ、10~20年と長持ちします。価格は高額ですが、表面の汚れが落ちやすいので、メンテナンス頻度を減らせます。
外壁塗料の価格と耐用年数
塗料の種類によって、1㎡あたりの価格はそれぞれ異なります。目安は以下の通りです。
塗料種類 | 1㎡あたりの費用 | 耐用年数 |
アクリル | 約1,000〜1,800円 | 3〜8年 |
ウレタン | 約1,700〜2,500円 | 5〜10年 |
シリコン | 約2,300〜3,500円 | 7〜15年 |
フッ素 | 約3,500〜5,000円 | 12〜20年 |
ラジカル | 約2,200~4,000円 | 8~16年 |
光触媒 | 約3,800〜5,500円 | 10~20年 |
長期的なコストパフォーマンスのために、初期費用の安さだけでなく、塗料の耐用年数も考慮して選択するといいでしょう。
機能性塗料の費用と効果
防汚性・防カビ性・断熱性・遮熱性などの機能を持つ塗料は、通常の塗料より費用が高くなります。
費用は高くなりますが、機能性塗料を選ぶことで外壁の汚れや劣化を抑え、長期的なメンテナンスコストを減らせる場合があります。使用目的やライフスタイルに応じて検討するといいでしょう。
外壁材との相性も重要
外壁塗料は外壁材との相性も重要です。サイディング、モルタル、ALCなど、外壁材ごとに適した塗料や下地処理があります。
適切でない塗料を使用すると、剥がれやひび割れの原因になることもあるため、施工業者に相談しながら選ぶことが大切です。
■外壁塗装の費用を抑えるポイント
外壁塗装や屋根塗装は、高額な工事になるため、費用を抑えつつ品質を確保するポイントを知っておくことが大切です。
ここでは、費用を上手に抑えるためのポイントを見ていきましょう。
複数業者から相見積もりを取る
外壁塗装の費用は業者によって差があります。複数の施工業者から相見積もりを取ることで、適正価格を把握しやすくなります。
また、施工内容や保証の有無、使用する塗料のグレードを比較可能になるので、費用対効果の高い業者を選べるようになるでしょう。
塗料の種類と耐用年数を検討する
塗料の選び方次第で、長期的なメンテナンス費用も変わります。
耐久性が高い塗料は費用は高めですが、塗り替えの頻度を減らせるため長期的にはコストを抑えられる場合があります。予算と耐用年数を考慮して、最適な塗料を選びましょう。
補助金や助成金の活用
自治体によっては、外壁や屋根の塗装に対してリフォーム補助金や助成金が出る場合があります。
省エネや耐震補強と合わせておこなうリフォームでは、補助金や助成金の対象となることもあるため、事前に確認して活用すると費用の負担を減らせるでしょう。
外壁塗装専門の会社に依頼する
外壁塗装をおこなう際は、ハウスメーカーやリフォーム会社ではなく、外壁塗装専門の業者に依頼すると安心です。
ハウスメーカーやリフォーム会社は信頼感がありますが、施工は下請け業者に委託されることが多く、中間費用が上乗せされる可能性があります。
専門業者であれば中間マージンがなく、直接施工がおこなわれるため費用を抑えやすいです。また、専門業者の高い技術力で施工してもらえるというメリットもあります。
■外壁塗装と屋根塗装の同時施工がおすすめ
屋根も外壁と同じように塗り替えが必要になるタイミングがあります。それぞれ別のタイミングでおこなうより、同時に施工すると工期を短縮でき、費用や仕上がりにもメリットが生まれます。
ここでは、外壁塗装と屋根塗装を同時におこなうメリットについて見ていきましょう。
足場代を節約できる
外壁塗装や屋根塗装では、高所作業のために足場を設置する必要があります。
外壁と屋根を同時に施工することで、足場の設置が1度で済むため、別々に施工するよりも費用を大幅に抑えられます。
工期が短縮できる
外壁と屋根を別々に施工すると、それぞれに足場の設置や養生、下地処理、塗装作業、乾燥期間などが必要になるため、工期が二重にかかってしまいます。
外壁と屋根を同時に施工すれば、足場や養生、作業工程をまとめておこなえるため、工期を短縮でき、生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。また、工事中の不便も一度で済むため、生活へのストレスが軽減され、作業の効率も向上します。
塗料の色やデザインを統一できる
外壁と屋根を同時に施工することで、塗料の色や仕様を統一することが可能です。統一感のある仕上がりは住宅全体の美観を高め、建物の価値向上にもつながるでしょう。
また、外壁塗料と一緒に屋根材の種類に応じた適切な塗料選定もおこなえるため、打ち合わせの手間も省けるというメリットがあります。
■信頼できる業者の選び方と注意点
外壁塗装や屋根塗装は施工業者選びによって費用や仕上がりに差が出ます。業者選びを失敗しないために、選び方のポイントを抑えておきましょう。
現地調査の確認がされているかチェック
施工前には必ず現地調査がわれます。外壁や屋根の劣化状況、下地の状態、付帯部分のチェックが正確におこなわれているかを確認しましょう。
見落としや簡単な目視だけの調査では、後で追加費用が発生する可能性があります。写真や図面を使って、調査内容をしっかり説明してくれる業者が安心です。
見積もり書の詳細をチェック
見積もり書は、施工内容が明確に記載されているかを確認することが大切です。以下の項目が明示されているかチェックしましょう。
- 使用する塗料の種類・メーカー・色
- 塗装面積と塗り回数
- 足場設置費、高圧洗浄費、下地補修費などの内訳
- 付帯工事の内容と費用
- 工期と支払い条件
曖昧な見積もりや口頭のみの説明では、追加費用やトラブルの原因になることがあるので注意が必要です。
保証内容とアフター対応をチェック
施工後の保証内容やアフターサービスも大切です。塗装の剥がれや色褪せ、雨漏りなどの不具合に対応してくれる期間や条件を事前に確認しましょう。
保証書の有無や、連絡先の明確さ、アフター対応の体制が整っているかも確認ポイントです。
激安業者には注意
相場より大幅に安い業者には。注意が必要です。
材料を安価なものに変更したり、施工工程を省略したりすることで、仕上がりの品質や耐久性が低下するリスクがあります。極端に安い見積もりは避け、適正価格で信頼できる業者を選ぶと安心でしょう。
■まとめ
外壁塗装や屋根塗装は、住宅の美観や耐久性を保つために必要なメンテナンスです。費用相場は建物の坪数や塗料の種類、施工範囲によって変動しますが、事前に相場を把握し、内訳を理解することで予算計画が立てやすくなります。
費用を抑えるポイントとしては、複数業者から相見積もりを取り、塗料や施工時期を工夫すること、自治体の補助金や助成金を活用することが挙げられます。さらに、施工業者選びでは、現地調査の丁寧さ、見積もり内容の明確さ、保証・アフター対応の充実度を確認し、極端に安価な業者は避けることが安心です。
三郷市を拠点に20年以上の実績を持ついのペンは、戸建て住宅からビル・マンションなどの大規模修繕まで、幅広い施工に対応可能です。外壁や屋根の劣化が気になり始めた方、費用の目安や進め方に迷っている方は、ぜひ、いのペンにお気軽にご相談ください。